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ラブクラフトに思いを馳せる【『狂気の山脈にて』読了感想】

TRPG
Image by Stefan Keller from Pixabay

こんにちは。皇月ノエルです。

怖くない時間帯を縫って、読み終えました!クトゥルフ神話。

ちなみに、これと併せて購入し、先に読み終えた『インスマスの影』の感想も以下の記事にまとめています。

原作とルールブックの相互理解【H.P.ラブクラフト『インスマスの影』読後感想】
こんにちは。皇月ノエルです。新クトゥルフ神話TRPGの理解を深めるためにきっかけ:「紅文字」のエンディング(自己精神療法)先日、若白髪伯爵さまの卓で「紅文字」を遊ばせていただきました。7版では、SAN値回復のために「自己精神療法...

この感想記事は、『インスマスの影』も踏まえた上でのものとご了解ください。

それでは感想をまとめていきます。

『狂気の山脈にて』感想たち

TRPGシナリオ『狂気山脈~邪神の山嶺~』が100倍楽しくなる!

『狂気の山脈にて』を読み終えてまず思うのは、クトゥルフ神話TRPGシナリオ『狂気山脈~邪神の山嶺~』が100倍楽しくなるということです。

私は『狂気山脈』のシナリオを通過済み、さらには通過前に配信も観ているのですが。

↓通過時の様子はこちらの記事をご参照ください

人生初!TRPGコンベンションに参加してきました!【プロジェクト狼煙火 進捗】
こんにちは! 皇月ノエルです。 オリジナルTRPGシナリオ&小説版を作る!「プロジェクト狼煙火」の過去記事は、以下のリンクからどうぞ。   「仙台TRPG十年会」さんが主催するTRPGコンベンションに参加してきました!↓...

原作である『狂気の山脈にて』の内容を踏まえて、もう一度探索者作って登りたい!

誰か回してくれないかな!あるいは、私が配信通過勢を集めて回したい!

ラブクラフトの描写が山の様子にさらなるリアリティを付与してくれるので、シナリオ通過済の人が読むと「うわぁ、こんなところ登ったんか」と後付けの恐怖感が味わえるかもしれません。(味わいました)

また、物語の語り手である「私」は南極調査隊の一員であり、登山家ではありません。

作中に

熟練した登山家なら、いくつかの斜面と峠から山脈全体を登攀し、横断することも可能だろうという推測。

という記述があり、シナリオ作者様はここから発想したのかもしれない、などと勝手な想像を膨らませました。

原作には地質学的な描写が多いため、探索者として地質学者を連れて行けば、途中で死ぬかもしれないけど面白いロールができるのかな、などと考えたりもしました。

ああ、もう一回登りたい!

作中の壁画が見たくなる

これは若干の原作のネタバレになるのですが、『狂気の山脈にて』にはおびただしい数の壁画についての描写があります。

この壁画は、人類以前に地球上に暮らしていた「古きものら」(新クトゥルフ神話TRPGルールブックでは「古のもの」)たちが残した美術品。

浮き彫りにして描かれたモチーフは非常に写実的でリアルで……と、美しい描写が作中のあちこちでなされています。

 

実は、私は遺跡の壁画・彫刻の類がものすごく苦手。

映画『天使と悪魔』など観ようものなら、その日の夜は一人で暗い廊下に出られません。

エジプトの壁画なんてもってのほか。

特に暗い所に描かれたものを、懐中電灯などで一部分照らしながら進む系のシーンが一番ムリです。

リアルSAN値を持っていかれます。

 

ところが、『狂気の山脈にて』で繰り返される美しい描写に魅かれてか、古きものらの遺したという壁画はめちゃくちゃ見てみたい。

壁画恐怖症の私にすら、そう思わせる描写力がラブクラフトにはあるようです。

ただ、壁画につられて進んだ先で大転換が待っていたので、呑気に「すごいー」と読み進めていた私はやっぱりリアルSAN値を若干もっていかれました(笑)。

あとで詳しく語りたいと思っていたのですが、ラブクラフトは事態をひっくり返す展開の仕方がとっても巧みだと思います。

ぜひとも「ええええ!」という驚きを多くの人に味わってほしいです。『狂気の山脈にて』、ご一読ください(`・ω・´)

ラブクラフトの作風や書き方について

繰り返される「おぞましい」描写の意味を考えてみた

特に『狂気の山脈にて』に顕著だと感じたのですが、ラブクラフト作品に頻出する言葉「おぞましい」「この先を書きたくない」「けれど書かなければならない」系のモノローグ。

言葉を選ばずに言うと、私はあれに非常にイライラさせられました。

TRPGから入ってしまっているからか、クトゥルフ神話に関わる上で「おぞましい」「狂気に侵される」事態に陥ることは合意済みです。

その上で読み進めているのに、随所で語り手が「この先はできれば書きたくない」とか書くもので、「早よ行け」と心の中で苛立っていました。

「書かれた時代が違うからか、書き方が冗長だなー。当時はこういうのが流行ってたのかなー」などと考えて、寛大な気持ちを保とうと腐心したものです。

 

苛立ち続けるのも非生産的なので、途中で見方を変えようと努力してみることにしました。

結果、「どうして回りくどい書き方をするのか?」というテーマで読み進めることに。

私なりの仮説が出来上がりました。

私の仮説。
それは「ラブクラフトは、実は恐がりだったのではないか」ということです。

 

思いついた恐ろしい設定、文通友達とのやり取りから生まれた恐ろしい世界観。

思いついたからにはそれらを物語の形にしたいけれど、自分で書いていても恐ろしい。

ああ、続き書きたくないよぉ。

そんな作者の思いが、そのまま物語の語り手である「私」に投影され、随所に現れる「この先を書くことには勇気を要する……」的な述懐になるのではないでしょうか。

 

どうしてこんな可能性を思いついたかというと、かくいう私がそうだからです(笑)。

作品の性質上、どうしても恐ろしい場面を描写しなければならない局面があるのです。

自分で思いついたことだからこそ、想像力の中で「それ」はリアルに感じられます。

キャラクターに感情移入した作者の目の前で、恐ろしい場面は留めようもなく展開していくのです。

しかも、表現するからには細部まで観察して表現しないと読者に伝わりませんから、作者はさらに想像力をたくましくして、恐ろしい場面をしっかりしっかり書かなければなりません。

嗚呼、怖い(笑)。

実際私も執筆中に「恐ろしい場面の気配」めいたものを感じたら、

  • その場面は、夜は書かないようにする(寝られなくなるから)
  • 寝るまで怖い思いをすること覚悟で、そのまま書き続ける

の二択を選んで、なんとか書き進めている状態です。

ラブクラフトが怖がりだったのではないかと想像すると、ついつい語り手の「私」に「これ以上は、できれば書きたくない」と言わせたくなるのも分かる気がする、と妙に寛大な心を持ててしまうのでした。

ラブクラフトは「実は……」の展開が上手いと思う

前述しましたが、ラブクラフトは結末に向かっての転換がめちゃくちゃ上手いと思います。

私は特に『インスマスの影』と『狂気の山脈にて』の後半から結末に向かうところが大好きです。

TRPGから入って、神話生物について知識を持った上で読んでも楽しめます。

心の中で「えっ……えええっ!」と叫びながら読み進めました。

ここまでの爽快な転換はセンスがないとできないと思うので、やっぱりラブクラフトは物語の設計が上手かったのでしょう。

時代を越えて評価され続けているのも頷けます。できれば存命中に評価されてほしかったけど!

 

具体的にどんな転換があったのかは無粋なので書けません。

「そうきたか!」という衝撃を味わいたい人は、ぜひとも原作を実際に手に取ることを、強く、つよくおすすめします。

読んだ人とは熱く盛り上がれる気がする!ぜひご一読ください!

 

Thank you for your reading!
I wish you all the best!

 

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