こんにちは。スピリチュアル作家の皇月ノエルです。
ジブリ映画「猫の恩返し」を語るシリーズ記事、2日目です。
↓昨日の記事はこちらから↓

今日の主役は猫王。
彼には、建前に隠した真の目的があったのかもしれません……。
猫王の真の目的――ハルを自分のお嫁さんにする?
見出しにもある通り、猫王の真の目的はこうです。
ハルを、自分の妃にすること!
これは物語の後半に、猫王本人の口から語られてもいます。
これが、隠していた猫王の真の目的だったのです。
建前として、「命を助けてくれたルーンのお嫁さんにどうかな?」があるわけです。
根拠は作中に散らばっています。
1つひとつ見ていきましょう。
1,目録のイラスト
恩返しプロジェクトのプログラムとして、ハルは猫王から目録を受けとっています。
くるくると巻かれたその紙には、ハルに施された「恩返し」の内容が猫語とイラストで記されています。
ハルも注目していますが、よく見るべきは最後。
「ラクロスのスティック」「庭いっぱいの猫じゃらし」「マタタビ」「ネズミ」に続き、朝の時点でまだ実行されていないものが1つありました。
そこに描かれていたのは、茶色い猫が王冠を被っている絵です。
これが、根拠の1つ目となります。
この日の放課後にナトルが伝えに来たように、この絵は「ルーンの妃になる」という意味にとれます。
しかし、そう解釈するとおかしな点が生まれてしまうのです。
王冠に注目しましょう。
絵の王冠には、緑色の猫目に似たものがはめ込まれています。
実はこれ、猫王の額にある猫目とよく似ているのです。
物語の後半、バロンとの決闘でこの猫目を砕かれた猫王は、引退を考えている様子を見せています。
つまり、この額の猫目は猫の国での王冠を意味するものではないでしょうか。
息子は別の結婚相手を見つけており、ハルに盛大に振られ、バロンに剣術で負けた。
何ひとつうまくいかない猫王は、自らの限界と世代交代の機運を感じたのでしょう……。
逆に言えば、物語後半に押し寄せる一連の「予想違い」が起きるまで、猫王は引退を考えていなかったということです。
猫王が王座にいる限り、猫目の冠は猫王の頭にあります。
ハルの目録にあった絵では、ハルも猫目の冠をしていますね。
つまり、ハルは女王になるよう仕組まれていたということです。
2, 祝賀会のタイミングがおかしい
2つ目の根拠となるのは、大広間で開かれる祝賀会です。

隣同士に座る猫王とハル
猫王とハルは (距離があるとはいえ) 隣同士の席に座っており、まるでこの2人が結婚するかのよう。
さらにこの時、建前の結婚相手であるルーンは、公務のために城を空けています。
結婚相手となるはずの王子がいない時にハルを連れてきて、歓迎会と称し貴族たちに披露してしまう。
ルーンはあくまで建前であるという、直接的な表現だと思われます。
3, ルーンはハルとの結婚を知らされていなかった
3つ目の根拠は、2に関連しています。
ユキちゃんの知らせを受けて、ルーンは急きょ城へ帰還しました。
塔が崩れているのを見て、猫王に迫ります。
その時、猫王がしどろもどろになる描写があるのです。
流れるように「お前とハルちゃんと結婚させようと思って」と言えないのは、それが本来の目的ではないから。
また、この建前をルーンに隠しておきたかったからではないでしょうか。

歯切れの悪い猫王
猫王はルーンの妃にという建前でハルを連れてきておきながら、本当はルーンと結婚させる気などありませんでした。
さらにはルーンに水を差されないように、あえて彼の不在を狙って、あるいは仕組んで、ハルを猫の国に連れてきたのでしょう。
ハルに「変態ネコ!」と怒鳴られても文句は言えないかもしれません(笑)。
Thank you for your reading!
I wish you all the best!
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