こんにちは。スピリチュアル作家の皇月ノエルです。
マイブーム「猫の恩返し」
最近、ジブリ映画「猫の恩返し」にドはまりしています!
多い日は、1日に2回も3回も観ることも……。
そんな中で、映像上の上手い構成や伏線、考察などいろいろ考えることがありましたので、今日から何日間かは「猫の恩返し」特集として、連続で記事を公開していきます!
最初はタイトルの通り、「物語の始まりと終わり」というテーマでやっていきましょう。
物語のきっかけと、ラストシーンは対である
始まり
この映画のタイトル通り、ストーリーのテーマは「猫の恩返し」です。
物語の鍵となる大きなきっかけは、「ハルが猫 (王子ルーン) を助けたこと」=はからずも猫に恩を売ったことになります。
猫たちが感謝を示すために、ハルにあれこれと「恩返し」をするわけです。
そのきっかけとなる事件。
ルーンがトラックに轢かれそうになる直前に、こんなシーンがあります。

ルーンがハル&ひろみとすれ違うところ。
好きな人の話でやりあうハル&ひろみの間を、プレゼントをくわえたルーンが通り抜けていくところです。
これが2人の注意を引き、ルーンを助けることに繋がります。
では、ラストシーンはどうなっているでしょうか。
物語の終わり
ラストシーンでは、ハルはひろみと映画を見に行くようです。
十字街を歩く2人は、ハルがムタと出会ったテラスカフェの前を通ります。
そこには例のごとく、椅子の上で昼寝をするムタの姿が。

ハル&ひろみがムタの前を通り過ぎるところ。
ハルはこの喫茶店のことを覚えていたかもしれません。
さらには、「椅子の上でムタさんが寝ている」ということも視界の端に捉えていた可能性すらあります。
しかし、ムタさんに声をかけることはせず、そのまま通りすぎてしまいます。
2人が通り過ぎた後、ムタさんはアクビをひとつ。
それから、2人が今来た方、つまり2人の向かう先とは逆方向に歩き去るのです。

2人が歩き去るのを見たムタは、反対方向へ歩いていく
ここには明確な対比があると思います。
プレゼントをくわえたルーンに目を奪われ、ルーンと関わることになるハル。
通り過ぎたルーンを追い、同じ方向 (道路) へ飛び出すことになります。
逆にラストシーンでは、ムタに関わることはせず、そのまま通りすぎてしまう。
ムタも、2人とは逆方向へ歩いていくだけ。
両者は同じ世界、同じ町に住んでいながら、ほどよい距離感を保って存在し続けているのです。
猫を否定するでもなく、積極的に関わるわけでもなく。
それは、ハルの新しい日常を象徴した付き合い方なのかもしれません。
Thank you for your reading!
I wish you all the best!
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