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空への旅と地球をいたわること【QUEEN ’39】

QUEEN

こんにちは。スピリチュアル作家の皇月ノエルです。

QUEENの楽曲「’39」は、ブライアンのソロ曲です。

ギターの利いたカントリー風なサウンドですが、歌詞を読んでみるとただのノスタルジーな曲ではない。

ブライアンらしさと彼の文学性も感じられる歌詞を、自分なりに訳して考察していこうと思います。

 

冒険に出る有志たち

In the year of ’39 assembled here the Volunteers

In the days when lands were few

「39年代、ここに有志たちが集められた。

まだ陸地が小さかった頃の話だ。」

こんなフレーズから、曲が始まります。

日本では「volunteer」というのは「ボランティア、無償で何かをする人」というニュアンスの強い言葉です。

ところが英和辞典を引いてみると、英語の「volunteer」にはもう少し違う意味合いがあると分かります。

Volunteer:

1, ボランティア、無償奉仕者

2, (人のいやがる仕事などの)……志願者、有志

3, 志願兵、義勇兵    (ジーニアス英和辞典第5版より抜粋)

歌詞で言及される「ボランティア」は、日本で見る「ゴミ拾い」や「災害救助、復旧」に携わる人たちのことではなく、
自ら志願して冒険に出る人々のことをさしています。

歌詞を続けます。

Here the ship sailed out into the blue and sunny morn

The sweetest sigh ever seen.

「今、船は青く晴れた朝に飛び立ってゆく

今まで見たこともない、すがすがしい景色だ」

船に乗り旅に出ていく有志の1人が、窓からの景色を回想しているかのような一節です。

ちなみに、ここで視点主を有志の1人に設定しているのは、歌詞内に「me」という一人称が出てくるくだりがあるからです。

語り継がれる旅

ここで、視点が残された地球の人々に切り替わります。

And the night followed day

And the story tellers say

That the score brave souls inside

For many a lonely day sailed across the milky seas

Ne’er looked back, never feared, never cried

「毎晩、詩人は語り継ぐ。

有志たちの中にある素晴らしい情熱を

天の川を旅する日々に感じた孤独。

けれども決して振り返らず、恐れず、涙を流さなかったことを」

ここのフレーズを読むことで、有志たちの旅の行き先を感じ取ることができます。

キーワードになるのは「milky seas」です。

天の川のことを、英語で「milky way(ミルキーウェイ)」といいます。

つまり、有志たちは遥か宇宙へと旅立ったのです。

彼らの勇気、彼らの旅路は地球の人々に語り継がれることとなったのでした。

宇宙からのメッセージ

Don’t you hear my call through you’re many years away

Don’t you hear me calling you

Write your letters in the sand

For the day I tale your hand

In the land that our grandchildren knew

「聞こえないか? 僕が遙か遠くから君に呼びかけるのが

僕が呼んでいるのが聞こえないか?

僕が君の手を握る日のために、君の想いを砂に書き留めておいてくれよ

僕らの子孫たちが住む大地で」

「遠く」と訳しましたが、英語では「years」と年月を表す単語が入っています。

ここでの「遠く」は、距離ではなく時間を表しているのです。

紙に書き留めたメッセージは、保存状態が悪ければ判読できなくなってしまいます。

さらには、どこかに紛失してしまうかもしれません。

けれど、ナスカの地上絵は長い年月を経ても残っています。

遙か未来へと思いを届けるためには、紙に頼らないメッセージを託すことが必要なのかもしれません。

帰ってきた有志たち

In the year of ’39 came a ship in from the blue

The Volunteers came home that day

And they bring good news of a world so newly born

Though their heart so heavily weigh

「39年代、青空の向こうから船がやってきた

有志たちが故郷へ戻って来たのだ

彼らは新たな世界を見つけたという素晴らしい知らせを携えていた

彼らの心は重かったけれども」

しばしの間奏を挟んだのち、曲は2番へ入ります。

歌いだしは再び「39年代」です。

有志達が地球への帰還を果たしました。

さらにここでは、彼らの旅の目的も明らかにされています。

何のための旅?

有志たちが持ち帰ってきた、素晴らしいニュース。

それは新世界の発見です。

新大陸ではなく、新世界。

宇宙に旅立った彼らは、人間が暮らせる新しい惑星を発見したのかもしれません。

少し戻りますが、1番の歌詞から、彼らの長い旅路を察することができます。

歌詞の中に「milky seas」という一節がありますよね。

海の複数形です。

地球が位置している銀河は「天の川銀河」と呼ばれています。

これの複数形ととることができるので、有志たちの旅は天の川銀河の外にまで及んだと分かるのです。

天の川銀河だけでも相当な広さ。

地球は、広大すぎる宇宙のほんの一角にしかすぎません。

時間に直すと、一体何光年ぶんの旅をしてきたのか……。

家族にも会えず、途中で引き返すこともできなかったでしょう。

何しろ、宇宙へ旅立っているのですから。

ここで、あらたな疑問を投げかけてみることもできます。

そもそもなぜ、有志たちは新たな星を探しに行かなければならなくなったのでしょうか?

人間にはすでに、地球という惑星があるというのに……。

ここで浮かび上がってくる考察が1つあります。

地球環境の崩壊です。

歌詞内の「39年代」、地球の環境は今以上に劣悪なものになっているのではないでしょうか。

楽曲「’39」はギターの利いたカントリーな曲調ですが、これは懐かしさを呼び起こすためのものではないのかもしれません。

環境の変化によって、文明の後退が起きたとも考えられます。

良く言えば、古き良き懐かしい時代のような暮らし。

悪く言えば、人間のせいで地球の環境が変化し、文明社会を維持できなくなった。

だからこそ、心機一転をはかるために新たな惑星を探す旅が必要になったのです。

地球は修復不可能なくらい、深い傷を負ってしまったということなのでしょうか。

重い心の理由

For the earth is old and gray, little darling we’ll away

But my love this cannot be

For so many years have gone though I’m older but a year

Your mother’s eyes from your eyes cry to me.

「地球は古臭くて灰色だ。私の可愛い娘はどこかへ行ってしまった。

最愛の人は一緒に新たな世界へ旅立つことはできない。

僕は1年しか年を取っていないのに、地球では長い長い時が過ぎている

君の目の中から君の母さんが僕に訴えかけてくるよ」

ここで、有志たちが重い心を引きずっている理由が分かります。

有志たちにとって、遙か宇宙への旅は1年間でした。

しかし、戻ってきてみると、地球では長い長い時が経っていたのです。

まるで浦島太郎のよう。

旅立つときは幼かった「娘」は、もうすっかりおばあちゃんになっているかもしれません。

サビの歌詞にも出てきたように、今地球に住んでいるのは有志の「孫」たちです。

さらに「僕」の伴侶である「君」は、おそらく遠い昔に亡くなってしまったのでしょう。

「僕」は愛する人たちとの再会を夢見ていたはずですが、その希望は裏切られてしまいました。

けれど、完全に「君」の痕跡がなくなったわけではありません。

「僕」の子孫の目元が、「君」にそっくりなようです。

「君」に似ている目で訴えかけられると、「僕」はますます切なくなってしまいます。

2つの「39年代」

ここで、1つの重要なポイントがあります。

1番と2番の歌いだしは、共通して「39年代~」です。

しかし、これらは同じ年ではありません。

幼い我が子が大人になるくらいの年月が経っているのですから、少なくとも20年以上は経過しているのではないでしょうか。

仮に1番の「39年」が2039年のことだとすると、2番の「39年」は2139年の可能性があります。

「39年」は1世紀に1回しかありませんからね。

1年で帰還したつもりが、地球では100年も経っていた。

これこそ、有志たちの心を重くした時の経過の正体です。

人生は続く

Don’t you hear my call though you’re many years away

Don’t you hear me calling you

All your letters in the sand cannot hela me like your hand

For my life

Still ahead

Pity Me.

「聞こえないか? 僕が時を超えて呼びかけている声が

僕が呼びかけているのが聞こえないか?

砂に刻まれた君のメッセージは、君の手のように僕を癒してはくれない

それでも僕の人生は続く。

僕を憐れんでくれよ」

有志たちの夢見た帰還は、まったく違う形で実現されてしまいました。

けれども、いつまでも悲しみに浸っていることはできません。

彼らは生きて戻ってきてしまったのですから。

彼らにはこれからも仕事が残っていることでしょう。

新たな惑星へと、人々を導かなくてはならないかもしれません。

あるいは現実を受け容れて、これからも生き続けなければならないかもしれません。

少なくとも、今すぐに「君」のもとへ行くことはできないのです。

警鐘:ブライアンの予言?

簡単にまとめると、「’39」の指摘解釈は以下のようになります。

「2039年、地球はすでに環境破壊を迎えて危機に陥っていた。

人類は地球の再生を諦めて、新世界でやり直すことを夢想する。

志願して旅立った有志たちは、長旅の末に新たな惑星を発見。

しかし帰還すると、地球は2139年を迎えていた。

有志たちを待ち受けるのは、顔も知らぬ子孫たち。

彼らは愛する人との再会が叶わず困惑するのであった……」

歌詞の通り、曲は「憐れみ」の言葉で終わります。

ですが現在、憐れんでいるだけで済まされる問題ではなくなっています。

「’39」のような環境破壊が、もう始まっていると感じるからです。

この曲がリリースされたのは、1976年。

当時はまだ、現在ほど地球環境のことが叫ばれていなかったかもしれません。

ブライアンがこの曲を書いたのも、彼が天文学者であり、宇宙を舞台にしたストーリーを思いついたから……というだけかも。

つまり、深い意味はなかった可能性もあります。

同時に、これはブライアンからの予言的な警告かもしれないのです。

2039年はもうすぐそこに迫っています。

現在ですら地球の天候は不安定になっているのに、人類が今の暮らしを続けたら。

地球の再生は、すでに考えなければならないはずの課題です。

けれど、真剣に取り組む人はまだまだ少ない。

いつか本当に地球を諦めて、別の惑星を探さなければならなくなるかもしれません。

 

もしかすると、ブライアンは知っていたのではないでしょうか。

人類は持ち前の探求心から、宇宙の謎を解き明かそうと空を見上げてきました。

けれども、地球だって宇宙の一部です。

地球の謎すら、まだまだ残されています。

外ばかりに気持ちが向いて、自分たちがいまいる足元がおろそかになる。

人類が繰り返してきた、バランスを欠いた態度です。

けれども地球がなくなれば、あるいは危機的状況に陥れば、みんな生きていられなくなります。

本当に大切なのは、今やるべきことは何か。

考えるきっかけをくれる1曲かもしれません。

 

 

 

Thank you for your reading!
I wish you all the best!

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