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土の上で眠る

走り書き -scribbles-

道端でスズメが死んでいた。

 

くすんだ色の土の上に、くすんだ茶色い体が横たわる。

少し小ぶりな痩せたスズメ。

目を閉じて眠っているようでもあった。でも体は横に倒れていて、投げ出された足はいかにも不用心。何の力も入っていない。

だからきっと、あれは死んでいた。

 

私は両手を合わせようとして、結局やめてしまった。

ヒトの感覚で成仏を願うとか、両手を合わせるとか、そういうことがこのスズメの前ではひどく無意味なことに思えたからだ。

というか、不必要なことのように思えた。

スズメが倒れて死んでいる姿が、いかにも「自然」だったからだ。

 

小さな亡骸は「自然」という風景の中に溶け込んでいた。

これからどうなるのだろう、とちょっと考えてみた。

体は微生物の働きで分解されて、しばらく残るだろう骨も、気づいた時にはどこかへ運ばれてしまうのかもしれない。

ヒトが手を加えるでもなく、自然の力によって。

 

それは私の両手をゆうに超えているし、共存の試みや畏怖の観念も超えてただ「すごい」と思った。生命の流れのようなものをかすかに感じた。

 

結局私は両手を合わせることもなく、「成仏してくれ」と願うことも馬鹿らしくなって、ただ静かにそのスズメの前を通りすぎた。

もうただ眠っているだけのあの体は、ただそこにあるだけでなんだか神聖な気がした。

人が願う、願わないにかかわらず、あのスズメは自然の流れの一部なのだろう。

流れの中で死ぬというのは、あんなに神々しさまで呼び起こすものなのだろうか。

 

人間が死んだときは神々しく見えるのだろうか。

 

 

 

考えていると答えが出ないことに気づいた。

きっと僕が死ぬまでは。

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