「妻の他人を見るような目に耐えられなかった」
時事ネタ失礼しますが、この供述を見た時に、「ほお」と考えさせられました。
もちろん人の感覚はそれぞれですが、私は「妻 (ないし夫) が他人である」というのは、当たり前のことだと思っています。
だからこそ、相手の気持ちが分からないし、これまで違うおうちで、違う家族文化の中で暮らしてきたから、一緒に生活を始めて「ん?」と思うことだってある。
話し合わないと分からないことだってある。
というか、そういう視点を持っておかないと夫婦生活・家族生活・恋人としての関係って続かないと思ってるんですよ。
お互い好き合ってるから、何も言わなくても分かってもらえる
そう思い始めて伝えることをやめてしまったら、すれ違いなんて一瞬です。
ずっとずっと長く一緒に暮らした老夫婦だったら、もしかすると話は違うかもしれない。
もう何十年も一緒にいるから、奥さんがうろうろしているだけで何を探しているのか分かるかもしれない。
「今日は、旦那さんカレー食べたい日やな」って分かるかもしれない。
でもいつまでも謙虚に「話さなければ分からない」ということを肝に銘じておくことは、得にはなっても損になることは少ないと思います。
お互いに信頼し合う関係の相手となら、大概のことは情報共有しておいて全然OKなんじゃない?
とはいえ、いくら分かりあおうと努力を重ねても、やはり他人は他人です。
というか、血のつながりがない時点で、どこまで精神的な繋がりを深めても「血縁者」にはなれないのではないでしょうか。
でもいろいろ考えて行った最後に思い至ったことがあって、
「自分が信頼している人から、信頼の欠片も無い『他人を見るような目』で見られたら、そら辛いやろうな……」
ということ。
もしそれが自分の身に起こったら。うーん、王子に痛いパンチくらい浴びせる可能性がありますね(笑)。いやほんとに。
それから胸倉掴んで「なんでそんな目で見んねん! 私のこと嫌いか!」って詰め寄るでしょう。
辛いことは変わりないです。
どうしてそんなことになっちゃったんだろう。
深い事情は分からないし、当人たちの間だけの話かもしれないから、深入りはしないしできない。
でもこの出来事から受け取る感情って人それぞれにあると思うし、犯人を非難するだけで終わらせない方が良いと思うのです。
恋人は自分のことなんでも分かってくれるという「無言の混濁」と、互いの境界線を見失う可能性って誰にでもあると思うから。
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