こんにちは! スピリチュアル作家のNoel Kozuki (皇月ノエル)です(*´▽`*)
プーに学びたいところはたくさんあります。
中でも、クリストファー・ロビンにめちゃめちゃに怒鳴られたり、おやつの時間をすっぽかされたりしても、絶対にキレなプーは素晴らしい。
キリキリしがちな現代人の一人として、とっても見習いたい部分です。
大人になったクリストファー・ロビンとプーの生き方は、流れる歳月の間にあまりにもかけ離れたものになってしまっています。
2人は「過去の親友」に過ぎず、今は全然合わない。そういう見方をすることさえできます。
もしかすると、クリストファー・ロビンはそんな思いもありながら、プーを森に連れ帰ろうとしていたかもしれません。
しかし前述の通り、まったく生き方の異なる2人は、しかしまったくケンカをしません。
あれだけ生き方が違えば、価値観も違いますから、お互いの考えがぶつかり合い、激しい火花を散らすことだって考えられます。
どうしてそうならないのでしょうか?
これはひとえに、プーの人格によるところが大きいでしょう。
プーは、一度もクリストファー・ロビンの生き方を否定しないのです。
価値観の違う人間が2人集まり、ケンカが始まる時の状況はほぼ決まっています。
「お前のやり方は間違っている。こっちが正しい」
「そっちこそ間違った生き方をしている。俺(私)と同じようにすれば……」
かつて、私の家族内でもこんな感じの論争が頻発していた時代があります。今考えると父に悪いことをしました。
プーはクリストファー・ロビンの生き方を肯定も否定もしませんが、だからといって自分の思いを心に抱え込み、一人で病んでいくこともしません。
風船の会話が分かりやすいですね。
「あ、クリストファー。風船だ。ほしいな」
「今はそんな時間はないよ。必要ないだろ」
「必要はないけど、持っていると幸せだなぁ」
クリストファーはプーのやんわりした押しに負けたのか(あるいは、何かを思い直したのか)、慌てて戻り、赤い風船を買ってあげます。
この会話が非常に穏やかに進行するのは、私にとってとても新鮮です。私なら確実にむくれて黙りますね(笑)。
プーは、「風船がほしい」と自分のやりたいことを伝えます。対するクリストファー・ロビンは、それを突っぱねます。
風船を「必要ない」と一蹴するところに、プーとクリストファーの価値観の差が表れていますね。
プーはここで、「でも、欲しい」と駄々をこねたり、「分からんヤツだな」と口調を荒げることも(ないだろうけど)、できました。
しかしプーは、まったく別の返答をしています。
「必要はないけど、持っていると幸せ」という言葉には、こんなニュアンスがあると思います。
「あなたの意見を否定するつもりはないけれど、私は風船があると幸せでいられるという考えを持っているんです」
風船を買ってほしいとは言っていません。風船についての価値観を語っているのです。
そして何より、一切クリストファー・ロビンの考えを否定していません。むしろ、風船は必要ではないことを認めています。
効率化の視点で見れば、風船のために寄り道することも、風船にお金をかけることも、まったくの無駄になってしまいます。
プーはそれを否定はしないまでも、自分は違う考え方を持っているんだよ、ということを柔らかく伝えているのです。
こんなはんなりした言い方があるだけで、起こるかもしれなかった口喧嘩が一つ減りました。これは重要なメッセージです。
一番大切なのは、私たちもやろうと思えば、これと同じことができるということです。
Thank you for your reading!
I wish you all the best!
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