こんにちは! スピリチュアル作家のNoel Kozuki (皇月ノエル)です(*´▽`*)
100エーカーの森に久々に戻ったクリストファー・ロビンは、懐かしい旧友たちと再会します。
しかし最初、彼らはクリストファーのことを、ハチミツを盗む怖いおばけ「ズオウ」と勘違いします。
プーは背が伸びても、しわが増えても、クリストファー・ロビンのことが分かったのに、どうして他のみんなにはズオウに見えてしまったのでしょう?
みんなは、外見を見て怖がっているのではありませんでした。
再会の序盤に話題になっているのは、「クリストファー・ロビン」という、人名を越えた存在についてです。
100エーカーの森に帰ってきたクリストファー・ロビンは、確かにクリストファー・ロビンという名前の人間です。
しかし、かつてはみんなと一緒に遊んでいた、見えないものを見る想像力に蓋をしていました。
それで、ズオウを怖がるみんなを見て「ズオウなんて想像の産物だ、本当はいないんだよ」
と言い放ちます。
それを聞いたラビットたちは、「クリストファー・ロビンならそんなこと言わない。お前、やっぱりズオウだろう」と言います。
この「クリストファー・ロビンなら」という言い方がミソ。
クリストファーからすれば、自分の名前はクリストファー・ロビンであり、子どもの頃に100エーカーの森で遊んでいたのは間違いなく自分です。
しかしラビットたちは、そんな薄っぺらい話をしているのではありません。
ラビットたちが言う「クリストファー・ロビン」とは、想像力に溢れていて、プーの夢に出てきたズオウを本当にいると信じ、罠を作って安心させてくれるような人です。
決して「それはただの夢だよ」とは言いません。
それが、ラビットたちの覚えているクリストファー・ロビンです。
そしてもう1つ。
プーは友達がいなくなった時、クリストファー・ロビンなら、みんなの居場所を知っているだろうと考えました。
クリストファー・ロビンはそれを聞いて、「もう何年も100エーカーの森に行っていないのに、どうして僕に分かるんだい」と言いました。
プーは答えました。
「だって、君がクリストファー・ロビンだからさ」
これも、ラビットたちと似たような意味合いですよね。
100エーカーの森は、クリストファーの想像が生み出した世界です。
プーはクリストファー・ロビンを頼りにしてきたし、クリストファー・ロビンは何か問題や冒険が起こるたびに、解決策を考えてきました。
プーにとってクリストファー・ロビンとは、「僕が知らないことをなんでも知っている人」なのではないかと思います。
言うなれば「ただの子ども」であったクリストファー・ロビンが、なんでも知っている存在になれたのはどうしてか?
それは100エーカーの森が、彼の創造性を発揮した世界だったからです。彼の世界なんです。
それは大人には分からず、一見、何の役にも立たなそうだとしても、重要な意味があります。
想像力こそ、私たちみんなが持つ強い力だからです。想像力を発揮するクリストファー・ロビンは、本来の姿に最も近いことをしているのです。
ラビットやプーたちは、クリストファーが忘れてしまった、「クリストファー・ロビンらしいクリストファー・ロビン」を覚えているのでした。
Thank you for your reading!
I wish you all the best!
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